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マイク・ホッジス
Who is Mike Hodges ?
▼FILMOGRAPHY
シンプルな演出スタイル、パンチの効いたアクション描写で知られるイギリスの映画監督。スリラーの名手でもあり、屈折していく人間心理や、超自然や宗教といったスピリチュアルなテーマへの傾倒も特徴的な異才である。
1960年代にTV業界入りし、ドキュメンタリーやドラマの演出家として活躍。1971年、マイケル・ケイン主演のハードボイルド犯罪アクション
『狙撃者』
で映画監督デビュー。イギリス国内で熱狂的なヒットを飛ばし、やがて世界的にもカルトな人気を獲得。劇場第1作にして、その名を一挙に知らしめた。続けてM・ケインと組んだ
『PULP』(1972)
も秀逸な快作に仕上がるが、興行的には失敗。1974年にはアメリカに渡り、マイケル・クライトン原作の医学SFスリラー
『電子頭脳人間』
を監督。テクノロジーへの警鐘を意欲的な演出で描いた。
6年のブランクを経て監督したSFコミック大作
『フラッシュ・ゴードン』(1980)
は、世界中で大ヒット。しかし、その後は
『死にゆく者への祈り』(1987)
のファイナルカット問題など、トラブル多き時代を過ごす。不遇な80年代に落とし前を付けるようにアメリカで製作したオリジナル作品
『ブラック・レインボウ』(1989)
は、美しく陰鬱な傑作となったが、米国内では劇場公開すらされなかった。
低予算で製作したフィルムノワール調のスリラー
『ルール・オブ・デス/カジノの死角』(1998)
が、2000年にアメリカのミニシアターで大ヒットを記録。主演を務めたクライヴ・オーウェンを一躍スターダムに押し上げ、監督自身も再び注目の的に。ほぼ引退寸前の状態から第一線へと返り咲いた。
数々のオファーを蹴って監督した
『ブラザー・ハート』(2003)
では、裏社会に生きる男たちの心理ドラマを沈痛に描き、大衆路線におもねらないマイペースを貫く。その後、小説家として長編『Watching The Wheels Come Off』(2010)、短編集『Bait, Grist and Security』(2018)を発表。2022年12月17日、イギリスのドーセットにて逝去(享年90)。
生い立ち・劇場デビュー以前のプロフィールはこちら
【フィルモグラフィー】
●1968
Suspect
(TVムービー)
製作・監督・脚本
●1969
Rumour
(TVムービー)
製作・監督・脚本
●1971
Get Carter
『狙撃者』
監督・脚本
The Frightners:“The Manipulators”
(TVムービー)
製作・監督・脚本
●1972
Pulp
『悪の紳士録』
監督・脚本
●1974
The Terminal Man
『電子頭脳人間』
製作・監督・脚本
●1978
Damien: Omen II
『オーメン2/ダミアン』
監督(途中降板)・脚本
●1980
Flash Gordon
『フラッシュ・ゴードン』
監督
●1983
Missing Pieces
(TVムービー)
監督・脚本
E la nave va
『そして船は行く』
英語版アフレコ監修
●1984
Squaring the Circle
(TVムービー)
監督
●1985
Morons from Outer Space
『モロン』
監督
The Hitchhiker : "W.G.O.D"
『新ヒッチハイカー/トーク・レディオ』(TVムービー)
監督
●1986
Florida Straits
『フロリダ・ストレイツ/脱出海峡』(TVムービー)
監督
●1987
A Prayer for the Dying
『死にゆく者への祈り』
監督
●1989
Black Rainbow
『ブラック・レインボウ』
監督・脚本
●1992
Dandelion Dead
(TVミニシリーズ)
監督
●1994
The Healer
(TVミニシリーズ)
監督
The Lifeforce Experiment
(TVムービー)
脚本
●1998
Croupier
『ルール・オブ・デス/カジノの死角』
監督
●2001
Murder by Numbers
(TVドキュメンタリー)
監督
●2003
I'll Sleep When I'm Dead
『ブラザー・ハート』
監督
《未映像化シナリオ》
●1970s
Mid-Atlantic
Say Goodnight, Lilian―Goodnight
●1980s
Midnight Shakes the Memory
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